留守宅の守護者のひみつ

2020年10月23日金曜日

【物語のカケラ】 ドレス少年世帯

t f B! P L
こんにちはー。

本日は、また「ニカラスが引越してきたお話」の続きですー。
ドレス少年・ニカラスは、十二年ぶりに「子供時代を過ごしたおうち」に帰ってきました。すると、おうちのなかには一匹の不思議な生き物(オバケ?)が居たのです。翌日、ニカラスは管理人さんを訪ねて、その生き物について何か知っていることはないかと尋ねます……。

それでは、本日もまいりましょう!



ニカラス「アサガオちゃん、ぼくのおうち、ずっと誰もいなかった……?あのね、ぼくがおうちに入ったら、その……先客?みたいなヒトがいたんだけど」

ニカラスはおずおずと話し始めました。


アサガオ「まっ!」

管理人さんことアサガオちゃんは慌てて、大きな声を出しました。

アサガオ「それは大変……!いたずら者の人魚たちがお留守のお宅に上がり込んで、悪さをしてたのかな。……あいつらと来たら!

ニカラス「ううん、ううん……。そうじゃないの」

アサガオちゃんの早合点に、今度はニカラスが慌てる番でした。ニカラスは順を追って説明しました。最初におうちのカギを開けた時、お庭に「翼が生えた犬のオバケ」がいたこと。その不思議な生き物に、ニカラスがごはんをあげたこと。夜は一緒に眠ったことなどを。


ニカラス「オバケみたいに見えるけど、怖くはないの。追い出す必要なんてないと思ってるよ?ただ、あの子は誰なのか……それを知りたいの」

じっくりと話を聴いて、アサガオちゃんは思案顔になりました。

アサガオ「あぁ……。そのワンコなら、あなたのご自宅のまわりで何度か見たことがあります」

あらたまったことを話す時のクセで、彼女は妙に丁寧な言葉づかいになりました。


アサガオ「雨上がりの朝にあなたのご自宅の前で、水たまりからお水を飲んでいるのを見たのが、最初の出会いだったかしら。あの子がニャンコみたいに屋根の上にあがって、日差しを浴びてるのを見たこともあるわ。オハナリ・タウンの人(シム)たちは、あの子を【幸運のシンボル】だと話してる。その姿を見たら、幸せになれるって」

アサガオ「でも、あのワンコがあなたにそんなにまとわりつくなんて……。気まぐれなあの子がひとりの人にずっとくっついてるのは、初めてだと思うわ。それに、あの子が外をぶらぶらするだけじゃなく、建物のなかにまで入り込んでいくというのも、初めて知った。……ニカラス・カナーリオ、あなた何か、特別なことをした?」

ニカラス「うーん。どうかなぁ、ええと……」

ニカラスは一所懸命に考えましたが、よくわかりませんでした。


ニカラス「やっぱり、ごはんをあげたことくらいしか思いつかないかなぁ……。雑貨屋さんに行って、ドッグフードを買ったんだよ?」

アサガオ「餌付けが成功しちゃって、懐かれちゃった……ってこと?でも、あのワンコにごはんをあげた人なら、今までにも居るんだよ。バーで飲んでたおじさんが、おつまみのソーセージを分けてあげたり」


ニカラス「あ、そうなんだね?うーん、それじゃ、どうして懐いてくれたんだろ。そして、あの子はなんだろ?」

アサガオ「うーーーん……」

アサガオちゃんは何か思い当たることがあるような、それでいて言いあぐねているような声を出しました。

ニカラス「なぁに?言って?」

ニカラスが甘い声で訊きました。

アサガオ「うん……。わかってることが、ひとつだけあるのよ」

ニカラス「それは?」


アサガオ「あのワンコ……あなたのお母様が亡くなって、あなたがスラニを離れてから間もなく、タウンに現れるようになったのよ。そして、ずっとこの町を……というか、あなたのご自宅の付近をパトロールしてるの」

アサガオ「何年か前、あなたのご自宅に、他所から来たドロボウが入り込みそうになった……って、連絡したことがあったでしょ?あの時、ドロボウを追いかけまわしてやっつけたのって、じつはあのワンコなのよ。ほかにもあの子は、迷子を島姫さまの館に案内したり……とか。オバケがご自宅の番をしてるなんて言ったら変に思われるかな、と思って、あなたには言ってなかったのだけど」

ニカラス「え……?」


アサガオ「そしてあのワンコ、よくあなたのご自宅の外にあるラウンジチェアで寝そべってるの。……ええ、そう。あなたのお母様が日向ぼっこをなさってた、あのラウンジチェアだよ」


ニカラス「……ぼくのおかあさんが天国に行った頃に現れて、ぼくのおかあさんのチェアで寝ているの?あの子が?」

ニカラスの大きな目が、ますます大きくなりました。頭の中いっぱいに、あの不思議なワンコの姿が浮かびます。ニカラスは一分の間、疑ったり信じようとしたりを繰り返しながら、黙っていました。そして焦がれるように、頭の中にいるワンコに向かって呼びかけました。


ニカラス「ママ……?きみは……もしかしてぼくの、ママ……なの……?」

つづきます!


Thanks to all MOD/CC creators and all builders!

(ポーズは、自作です……)

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