こんにちはー。
利用しているブログサービスに発生していた不具合が、ちょっと解消してきたようなので、今のうちに本日分の更新をお届けします……!

本日は、また「ロイヤルと裸足の魔女編」ですー。
本人も望まなかった闘いの末、ロイヤルはリノ・ミナキ(フォレスティーナ)を倒してしまいました。石畳の古都に、我に返った少年の慟哭が響きます……。

それでは、本日もまいりましょう!



ほんのひと時とは言え、魔力の薬に意識を呑み込まれたことによって……ロイヤルはリノを打ち倒し、彼女の魔力と生命力を、残らず吸い上げてしまいました。しかし、今のロイヤルに、自分を罵ったり立ちすくんだりしている猶予はありませんでした。


ロイヤル「きみの魔力は、必ずきみに返す。許してくれなんて言わない。ユキを助けるまでの間だけ、きみの力を貸してくれ……!」


顔をぐちゃぐちゃに歪めて、ロイヤルはリノの頬に触れました。

そして、奥歯を噛みしめながら立ち上がると、腕をまわして自分の背中に手を当てました。彼の背には【梟の紋章】が刻まれています。いつの日だったか、理由もわからぬまま、ロイヤルがリノの身から写し取ってしまった(コピーしてしまった)魔法陣です。


ロイヤル「ユキ・ベーア

低くハッキリとした声で、ロイヤルは少女の名を唱えました。魔法陣に触れながら名を呼べば、発動するのはリノ・ミナキの軍事魔法。ばちんっ!という音が鳴り響きます。

はたして【瞬間移動】の技は、成立しました。ロイヤルは空間をとびこえて、ユキちゃんの許へ運ばれてゆきました。


激しい水音が鼓膜を打ち、気がつくと彼は、ウィンデンブルグの水路のなかを流されていました。そして、驚くほど近くで、ユキちゃんが同じように流されながら沈んでゆくのが見えました。


魔力の薬に呑み込まれるのではなく……そうして自分を見失うのではなく、ロイヤルは確かに自分の意志でリノの魔力を借り、そのチカラを振るったのです。その事実は、彼の胸に刻まれました。

ロイヤルは力の限り水を漕いで、水を蹴って、どんどん潜ってゆきました。

そうして、今。


彼はユキちゃんを、しっかりと捕まえました。

少女を掴んだまま浮上しようとしたロイヤルは、しかしそこで、予想外のものを見ました。ものすごい速さで流れにさらわれるふたりの前に、橋脚が迫っていたのです。

ロイヤル(ユ……!!)


ぶつかる。

せめてユキちゃんを守ろうと、ロイヤルは彼女に抱きつくようにして、橋脚との間に自分の身体を割り込ませました。

ユキ「…………!!

大量の泡を吐き出しながら、ユキちゃんの声にならない悲鳴。

…………!

…………!

しかし、覚悟していた衝撃と痛みは、訪れませんでした。


リノの魔力が発動する時特有の、ばちんっ!という音が三度(みたび)響いて、ロイヤルとユキちゃんの身体が光の膜に包まれたのです。橋脚に叩きつけられる寸前、光に包まれたふたりは【見えない壁に当たってバウンドするように】向きを変え、橋脚はふたりの横合いにそれてゆきました。

ロイヤル(…………!リノの、もうひとつの魔法だ。災いを跳ねのける【盾】のチカラ……!


リノの魔力が、守ってくれている。

体温を奪う濁流のなかで、ロイヤルの目に熱い涙が滲みました。ユキちゃんもまた、ひどく胸を打たれた表情をしています。ロイヤルとユキちゃんは互いの手を掴み、水を蹴りながら上昇して……ついに、水面に顔を出しました。

ロイヤル「ぷはっ……!」

ユキ「…………!!」

ロイヤル「ユキ!ケガは!?」

ユキ「平気だよ!」


街の男「女の子が落ちたぞ!」

街の男「坊主も一緒だ!」

異変に気づいた街の人たちが駆けつけてくれていて、縄を結んだ浮き輪が投げ込まれました。

ロイヤル「ユキ!」

ユキ「うん!」

ふたりはひとつの浮き輪にしがみついて、陸へと引き上げられてゆきました……。

つづきます!


今回のポーズ

SSの7枚目(水のなかのロイヤルとユキちゃん)

以上1枚のポーズは
よりお借りしました。いつもありがとうございます。

Thanks to all MOD/CC creators!

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