守るべき者の背信

2020年8月7日金曜日

★ロイヤルと裸足の魔女編 カー家 マジカル後継者世帯

t f B! P L
こんにちはー。
2020年8月6日分(もう日付替わってしまいましたが…)2回目の更新です。

今回は、また「ロイヤルと裸足の魔女編」です。
お屋敷での試練を超えたのち、ロイヤルの許に向かうため、森を出発するグリフィン、ポーラスター、そしてシャーロッタ。見送る者もなく「一族にとっての反逆者」という、自分たちの立場を実感した彼らでしたが、そこにひとりの少年が現れます……。

それでは、本日もまいりましょう!



ポーラスター「フェリックス・サンドフロウ。……兄さんとわたしの、弟だよ

目の前に現れた少年の名を、ポーラスターはすばやく兄に囁きました。

グリフィン「…………」

グリフィンの目がかすかに動いて「それでわかった」と、ポーラスターに伝えました。一度も会ったことがなかった弟でも、流石に名前くらいは聞いたことがあったのです。


フェリックス・サンドフロウ。
十八歳の魔法使い。

グリフィンを長兄とする「ノーマンの九人兄妹」の四番目です。グリフィンにポーラスター、ロイヤルやクラリッサが全員【異母兄弟】であるのと同じく、目の前のフェリックスもまた、母親の異なる弟でした。


グリフィン「……何か用か」

黙って睨み合っていても埒が明かないと思ったのか、グリフィンが単刀直入に尋ねました。

フェリックス「…………」

フェリックスの視線には、ハッキリと敵意が宿っていました。そのとげとげしい雰囲気は、手を伸ばしたら、質感を伴って触れられそうなほどでした。


フェリックス「あんたは」

高めだがザラついた響きの、印象的なハスキーヴォイス。

フェリックス「……あんたは、この屋敷を壊すつもりなのか?」

ポーラスターやシャーロッタの存在を無視して、フェリックスはグリフィンにだけ尋ねました。

グリフィン「…………」


初対面の弟が何を問うているのか、グリフィンは一瞬にして理解しました。ポーラスターもシャーロッタも、同じでした。

当主となったグリフィンが、お屋敷に戻るや否や、父・ウルハに反旗を翻して長老会議を動かしたこと。その【不遜さ】を、フェリックスは咎めているのです。

フェリックス「あんたが現れるまで、ここは静かな森だった。変わらない毎日が続いてた。ぼくたちは、それで幸せだったんだ。それを、あんたは台無しにしようとしてる」

つい数分前まで【穏やかな日常の顔】をしていたはずなのに、グリフィンのなかで、オオカミのような一面が目を醒ましはじめていました。彼はその眼差しで、相対する弟の憂鬱を射抜きました。


グリフィン「どの道このままでは、一族は死ぬ。こんなふうに歪み切り、腐り切った世界のままでは。生き残りたければ、変わるしかない」

フェリックスが、鼻から息を吐きました。嘲笑したのです。

フェリックス「あんたの曇りのなさは、暴力的だ

ポーラスターが【思わず】といった感じで、反論しかけました。しかし、彼女はグッと言葉を呑み込んで、グリフィンの背中に信頼の眼差しを向けました。最近の彼女は徹底的に、グリフィンの意志を尊重しようと努めていました。

いまや怒りをみなぎらせているフェリックスを、グリフィンは注意深く見つめています。この【新しい弟】が何を考えているのか、どういう人間(シム)なのか……それを掴むことに、グリフィンは貪欲でした。


フェリックス「ご立派なお兄さん。ぼくはあんたを認めない。あんたが屋敷の屋根を剥ぎ取り、壁をハンマーで打ち崩したとしても、今まで通りの生活を送り続けてみせる。それが、ぼくの闘いだ。ここは、あんたの家じゃない。ぼくたちの家だ」

ポーラスター「フェリックス!!

あまりの言いように、ポーラスターが強く非難しました。グリフィンがこのお屋敷で生活してこなかったのは、事実です。しかし、それは彼の意志によるところではない。だからこそ、そのことだけは指摘してはならなかったのです。


フェリックスは馬鹿にしたように、ポーラスターを一瞥しました。そしてまた、グリフィンに言いました。

フェリックス「もう行ってしまえよ、バスに乗るんだろう。あんたが失敗することを、ぼくは心の底から願ってる。一族の輝かしい伝統が、あんたの【革命】を真綿のように絞めつけること……そうして、あんたが窒息してゆくことを、ぼくは何より祈ってるんだ……」

つづきます!


今回も、たくさんのMOD・CC・ギャラリー作品のお世話になりました。
Thanks to all MOD/CC creators!

web拍手 by FC2

にほんブログ村 ゲームブログ ザ・シムズシリーズへ
にほんブログ村

このブログ内を検索

アーカイブ

シム人気投票やってます

QooQ