吸血鬼との契約

2020年9月19日土曜日

★ヨルの秘密編 ヴァトーレ家 チョン家

t f B! P L
こんにちはー。

本日は、また「ヨルの秘密編」ですー。
ヨル・ヘイデン少年は、ベネッサ・チョンさんのルームシェア相手。お仕事が無くなって家賃の心配をするベネッサさんのため、ヨルはフォーゴトン・ホロウの集落を訪ねます……

それでは、本日もまいりましょう!



リリス「来たわね、ヨル・ヘイデン。おまえのブラッドの匂いが近づいてくるのを、わたしは13分も前から感じていた」

ヨル「こんにちは。あなたは全然変わらないね、リリス・ヴァトーレ。あなたに相談があって、やってきたんだ」

リリス・ヴァトーレは黙って扉を開け、ヨルを招き入れました。


ヨル「弟さんは?」

リリス「愛する人間(シム)との逢瀬のために、下界へ行ったわ。今日は戻らないでしょう」

ヨル「そう……。ちょっぴり残念だな。弟さんがいらっしゃったなら、あの独特のおしゃべりが聴けると思ったのに」

リリス「用件は何?」


雑談を好まないリリスさんが、高飛車な感じで訊きました。

ヨル「うん。ぼくにはね、あなたの助けが必要なんだ。そして、ぼくの頼みを聞いてくれたなら、あなたにもちょっと得るものがある」

リリス「つまり?」


ヨル「ぼくのブラッドを、あなたに買ってほしいんだ。お金が要るんだ。ぼくの首筋からブラッドを飲む代わりに、いくらかシムオリオンを用意してほしい」

ぶしつけと言えばぶしつけな物言いを、リリスさんが気にした様子はありませんでした。

リリス・ヴァトーレは品定めするように、目をすがめました。ヨルは少しばかり頬を紅潮させて、判定を待っていました。


リリス「……売血なんて、オールドファッションの極みね。おまえ、いくつになったの」

ヨル「19歳。リリスさん、それ、この前ぼくがここに来た日にも訊いたよ。あの時、ぼくは16だった」

リリス「永劫の時を生きるわたしたちにとっては、3年も13年も、そう変わらない。人間は小刻みに年をとる。だから、しげしげと顔を眺めたところでわたしには、人間の年齢はよく分からないのよ」

ヨル「オーケー、わかったよ。……で、頼みを聞いてくれる?

リリス「そうね……。問題ないわ、19歳なら」


リリス・ヴァトーレは、優雅に手を差しのべました。

リリス「来なさい」


ヨルは緊張気味に、リリスさんの前に立ちました。

ヨル「……シャツを脱いだほうがいい?ブラッドで服が汚れたりしない?」

リリス「心配いらない。わたしは下手なヴァンパイアではない。……力を抜いて、リラックスして」

リリスさんの赤い唇から、鋭い犬歯が覗きました。



ヨル「う……」


生気を抜き取られ、血の気が引くような感覚を覚えながら、少年はヴァンパイアに抱かれて……彼女の【食事】が終わるのを、ただ待っていました……。

つづきます……!


今回のポーズ
SSの8~10枚め(リリスさんに吸血されるヨル)

以上3枚のポーズは、
Natalia-Auditore 様
よりお借りしました。ありがとうございます!

(その他のポーズは、自作です……)

Thanks to all MOD/CC creators and all builders!

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