すみれ色に消えてゆく

2021年2月5日金曜日

★グリフィンと欠落の姉妹編

t f B! P L
こんにちはー。

本日は、また「グリフィンと欠落の姉妹編」です。

ポートランド邸で「イナ・ポートランドの所在」について手掛かりを得たグリフィン。一方で、グリフィンの目に見えるモノがアーモンドには見えなかったり、奇妙な現象は続いています。そして邸宅に、ポートランド姉妹の次女・ネモフィラがもどりました。


それでは、本日もまいりましょう!

(最終加筆修正:2024年4月11日)




ネモフィラ「ごきげんよう、お客さま。月の明るい夜ですね。わたくしは【世界を産みおとした女神】のしもべのひとり。またの名を、巨人の教えに従う者……ネモフィラ・ポートランドとお呼びくださいませ

グリフィンと目が合うと、黄金の髪を持つ娘は典雅な礼を披露しました。

グリフィン「…………。こんばんは」

彼の返事が遅れたのは、なんと言って応じるべきかわからなかったからです。

伝統ある一族の子息として育った彼ですが、面と向かって「ごきげんよう」などという丁重な言葉をもらったのは初めてのことでした。




ネモフィラ嬢は有無を言わさず、グリフィンの頬に手をやって熱を測りました。

ネモフィラ「アーモンドから聞きました。グリフィンさんとおっしゃるのですね。……ハイ、お顔の色も健康そうですね。アーモンドから【診てほしい方がいる】というメールをもらって、わたくし、とんでまいりましたの。それはもう風のように、乗り合いバスより速く走った気がします……冗談ですけれど。でも、ほんとうにお具合はいかがですか」




グリフィン「もうなんともない。おれのために骨を折ってくれてありがとう。あなたたちの親切には感謝してます」

ネモフィラ「まぁ」

青年のきまじめな言いように、ネモフィラは「ちいさな息子を見守る母親のようなほほえみ」を浮かべました。




ネモフィラ「アーモンド、グリフィンさんに【大叔母さまの、おくすりのお茶】を飲んでいただいた?きっとはちみつを入れたでしょうね」

アーモンド「うん、おねえさま。さっきお出ししたわ」




ネモフィラ「よろしいことね。ご様子を拝見した限り、これ以上わたくしが薬草を煎じたり、蒸気を焚いたお風呂に浸かっていただいたりする必要はないと思います。でもわたくしはお医者さんではありませんから、お身体に異変を感じたら、病院へ行ってくださいね」

グリフィン「ああ」

グリフィンはなんとなく、逆らわないほうがいいと判断して言いました。

ネモフィラ「でも、そうね……。脈だけは診ておきましょうか」

グリフィン「平気だ」

ネモフィラ「いいから、手を出してくださいな」

百パーセントの親切で申しでている娘をまえにして、揉めるべきではないでしょう。グリフィンは黙って、手首を差し出しました。つまり、押し負けました。




ネモフィラ「……ハイ、脈も問題ありません。…………?どうかなさいましたか

グリフィンが真剣な目つきになったことに気がついて、ネモフィラが面食らったように言いました。




グリフィン「その瞳」

彼はネモフィラの目をとらえたまま、斬りこむように言いました。

グリフィン「あなたの瞳の色は、生まれつきか

ネモフィラ「え?」




ネモフィラの瞳は、透きとおったすみれ色でした。

紫色の瞳は多くの場合、消化器官を通して魔力を取りこんだことによる【魔法疾患】であるはずです。




ネモフィラ「あぁ……。わたくしの瞳は最近になって、色が変わりはじめたのです。おもしろいこともありますね。おとなになったら目の色が変わるなんて猫みたいだと、アーモンドは笑ったものでした。ほら、猫さんっておとなになると金色やら青やらいろんな目になりますのに、仔猫の時分はほとんど【青い目】でしょう?」

グリフィン「…………」

この屋敷で今夜、世界のなにかがズレていく。
たわんだ手触りを感じとり、グリフィンは黒い河のほとりに立ちつくしているような心持ちになりました。




つづきます!


Thanks to all MOD/CC creators!
And I love Sims!


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