こんにちはー。

本日は、ロイヤル坊っちゃんのお話の続きをお送りしたいと思います。そしてこのお話、「ロイヤルの恋人?編」という仮題で続けておりましたが、もうだいぶ導入部から先に進みましたし、いつまでも「仮題」でもないでしょう…ということで。

こちらの現行ストーリーは、本日より「ロイヤルと裸足の魔女編」というくくりでお届けしたいと思います!
どうぞよろしくお願いいたします!
 
それでは、本日もまいりましょう!




とある、ありふれた寒い午後のこと。

ウィンデンバーグのバーでアルバイトに精を出していたロイヤル坊っちゃんが、きょうも勤務を終えました。


ああ、ロイヤルが出てきました。
そしてなぜか、ファバ様も。

彼女は一杯飲んだあと、坊っちゃんの一緒の時間にたまたま退店しただけで、アルバイト仲間ではありません。ファバ様は、このお店の常連さんです。


帰宅するのかと思ったら、坊っちゃんはお店の前のテラス席に腰かけて、茶色の紙袋を開けました。出てきたのは、こんがり焼けたプレッツェルでした。

え。
坊っちゃん、そのプレッツェルどうしたの?


ロイヤル「おれが今ひとり暮らししてるって言ったら、マスターが食料の足しにするようにって弁当持たせてくれた。焼きたてを出してくれたんだ。嬉しいよ」

へえ!
あ、でも、おうちに持って帰らないで、今ここで食べちゃうの?

ロイヤル「うん、あったかいうちに食べたいからさ。これもマスターに言って、テラス席を使わせてもらう許可をとったしな」

そして坊っちゃんは、冷たい風の中でプレッツェルをモグモグして満腹になりました。あとは、気ままなひとり暮らし。ウィンデンバーグの街並みをぶらぶらとお散歩します。

が、郊外のほうまで来たとき、その足が止まりました。
坊っちゃんの前方で、大きな犬がしっぽを振っています。


ロイヤル「…………!!ベルガー!?

え。
あのわんこ、知ってる子?

ロイヤル「…………。あ、なんでもない。むかし、一族の【森の家】で飼われてた番犬に似てたんだ。……びっくりした。ベルガーであるはずがないんだ。あいつがいたのは、十年も前の話なんだから」


(その番犬の肖像は、過去編でちらりと登場していたりします……)

???「トゥインクル!

???「トゥインクル、こっちだよ!もどっておいで?」


大きな犬を追いかけて現れたのは、見覚えがある女の子でした。

ロイヤル「え。ユキ?」

ユキ「あれ、ロイヤル!こんにちは、また会えたね!わたしはいま、散歩中だよ。トゥインクル、もう充分走り回ったでしょ?リードをつけるから、ちょっと待ってね。あぁ、トゥインクルのお洋服が泥で汚れてる。トゥインクル、ついでにお着替えしよう!」


ロイヤル「……その犬、ユキんちの子か?」

ユキ「そう、この子の名前は、トゥインクル・ベーア。元々は、わたしのおばあちゃんの犬だよ?おばあちゃんが亡くなったあとは、わたしとお姉ちゃんと一緒に暮らしてるの」


ロイヤル「……似てる」

ユキ「トゥインクルが?だれに?」

ロイヤル「……うちの犬。いま飼ってる犬じゃなくて、むかしいた犬だけど。ちょっと心臓が跳ねたよ。よく見ると全然違うんだ。うちの犬より美人だし、前足の先だってあいつよりもっとまるくてふわふわだし、目だってもっと澄んでいる。でも、ぱっと見た時の印象はそっくりだ」

ユキ「ロイヤル、大丈夫?顔色悪いよ?」

ロイヤルは動揺していました。彼が【ベルガー】というむかしの飼い犬を懐かしんでいるわけではなく、ベルガーになにか重要なエピソードが隠されていることを予想させます。

ロイヤル「そうだろうな。血の気が引いてるのが、自分でもわかる。おれ、うちのその犬が好きだった。……大丈夫だ、ここにうちの犬がいるみたいな気がして、ドキドキしてるだけだから」

ユキ「そう……?」

ロイヤルは額の冷や汗をぬぐって、すまなそうに笑いました。

友だちの犬を見て青ざめるなんて、ひどく失礼なことだと気づいたのです。それに、ロイヤルの揺れ動く心とは関係なく、トゥインクルは楽しげでかわいい犬でした。


(※トゥインクルはむじゃきで、あまえんぼうです)


ユキ「…………。ロイヤル、もしよかったら、これからうちに寄って行かない?」

ロイヤル「?」

ユキ「ロイヤルの体調がよくないなら、うちで休んでいくといいかなと思ったの。予定がないなら、ごはんでも食べて行って?きょうは、わたしが夜ごはんを作る日なの」

ロイヤル「ユキは姉さんとふたり暮らしなんだろ?女の子だけの家に、おれが訪ねて行くワケにはいかないよ。おれなら、ほんとに平気。ありがとう」

ユキ「…………。わかった」


そうしてウィンデンバーグをあとにしたロイヤルが、どこへ向かったか……

バスに乗ってやってきたのは、ウィロークリークのジムでした。
さっきまで青い顔をしていたのがウソのように、ランニングマシンで走り込みます。

坊っちゃんは、特質「アクティブ特質」なので、気持ちを立て直すには身体を動かすのがいちばん、というタイプなのです。


ランニングしながら、映画を観ています。
ジムにDVD持参という、用意周到な一面を持っています。


存分に運動したあとはシャワーを浴びて、ロッカールームでぼんやりします。

……坊っちゃん。帰らないの?

ロイヤル「うん。今夜はこのジムでダラダラするんだ。表の看板に、24時間営業って書いてあったろ?ストレンジャービルの家は、暖房が壊れてるから。修理屋は予約がいっぱいで、しばらく来てもらえないしさ。……あーあ。グリフィンが家にいれば、直してくれたのになぁ!

彼らの家では、兄のグリフィンが機械に強くて、修理担当。グリフィンはかつて、盗聴器を扱ったりもしていました。

グリフィンたちは、いつ帰ってこられるのか……?

プレイヤーもロイヤルも、考えていることはおなじでしょう。
いまはただ、留守番をして待つ時間です。


ジムの洗面台を借りて、夜の歯磨きをします。

……坊っちゃん。
なんか瞳孔が開いてない?


エントランスホールで仮眠をとる坊っちゃんのうしろを、とくに気にすることもなく通りすぎていくジムのお客さん。ここはシムの世界。自由こそが、このくにの王なのです!

そうして、夜は更けていき……


ウィンデンバーグ、某所。
池の水面にうかぶ、ふしぎな影がありました。


緑と水に守られて眠っているのは……


見たことのない女性です……。

つづきます!



今回も、たくさんのMOD・CC・ギャラリー作品のお世話になりました。
すべてのMOD・CCクリエイター様、ビルダー様に、心より感謝しております!
Thanks to all MODS creators and all builders!



七日ほど連続で告知させて頂きます。
(と言いつつ、昨日一日間が空いたので、今日は四日目です)

当ブログの派出所(?)として、Twitterアカウントを作りました。

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