おれの兄貴は即席ボクサー（前編）

本日もまた、メインのお話ではない記事……しかし「日常プレイ日記」でもなく「箸休め的な短編のお話」……を、させて頂きたいと思います。

や、何をとつぜん！という感じですが……

あのぅ、がっつりと「シリーズもののお話でございィ！」という雰囲気ではない軽めの物もポチポチ作っていきたいな、と前から思っておりまして、この記事がその最初の試みになります。

あ、この短編もいつものお話も、世界観は共通でございます。いつものお話メンバー……グリフィン＆ロイヤルやハンナちゃんのこぼれ話とか「メインであのお話が動いてる時、じつは別の場所では」みたいなのをやりたいな、というのが現在想定している感じです。

（おっと！メインのお話（欠落の姉妹編）はこのあと更新予定です。プレイヤーがメインシリーズに飽きたワケではないのでご安心？ください。もし欠落の姉妹編最新話をお待ちの方がいらっしゃいましたら、恐縮ですが今しばらくお待ちくださいませ）

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という訳で……

今回の舞台は、今をさかのぼること数年前。

グリフィン＆ロイヤルが「呪いを解くカギ」を求めて世界中を旅していた頃のエピソードです。とまぁ、いつもながら長々とした前置きは、いいかげん終わりに致しまして……

それでは、本日もまいりましょう！

はじまりはじまり、ひらけゴマ！

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むかしむかしの（？）よく晴れた午後。

砂の街の駐車場に、見慣れた兄弟の姿がありました。

……というより、

今まさに、ちょっとした試合がはじまる模様です。

……というより、

グリフィン・トワイライトはなぜ、ボクシング選手の姿になっているのでしょうか？

弟のロイヤルは、うしろでドンヨリしています。

ロイヤルは、この試合の立会人。

旅の途中でお金が尽きた兄弟は、現在宿もなく窮しています。グリフィンは今朝、ふらりと姿を消したと思ったら「賭けボクシングの選手になる」という、それなりに派手で危険なアルバイトの話を持って帰ってきました。

なんでも「街一番の荒くれ者をやっつけて、賞金を巻き上げろ！」とか、そういった類いの儲け話。「よくある」といえば、よくある荒稼ぎです。ただ、ふだん【誰の目にも留まらないように】身を隠し、路地裏から路地裏に移っていくような旅を好むグリフィンにしては、これは珍しい仕事でした。

ロイヤル・バーンウッドは、このアルバイトに反対しています。

いいえ、兄がケガをすることが心配なのではありません。最近の兄の強さは目をみはるものがあり、かつては【向かうところ敵なし】だったやんちゃロイヤルも、歯が立たなくなっている。そんじょそこらの暴れ者に傷つけられることはないでしょう。

問題は、兄の気性のなかにありました。

兄は思慮深く物静かな少年ですが、ときおりオオカミのように好戦的な一面を見せることがありました。なんだかわからないが兄の背中には「オオカミ化スイッチ」のようなものがついていて、闘うべき状況になると、見えない指がそのスイッチを押すのです。

そうして火のついたグリフィンが、対戦相手を徹底的に叩きのめしてしまうのではないか？

再起不能に追い込んでしまうのではないか？

これが、ロイヤルの【現実的な】心配でした。

とにかく、兄が「やる」と決めてしまった以上、ロイヤルにはどうすることも出来ません。

万が一、兄が本気になってしまったら……

そうして【血を見るような】展開になってしまったら……

ロイヤルは立会人の領分なんか放り出して、兄に猛タックルをぶちかますつもりです。賞金なんて知ったことじゃありません。兄を止めることが出来るのは、ロイヤルしかいないのです。

ロイヤル（もしかして、史上最凶の兄弟ゲンカが待ってるのかもな……）

なんだかもう泣きたいような気持ちで、ロイヤルは覚悟を定めていたのでした……。

つづきます！

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Thanks to all MOD/CC creators!

And I love Sims!